建設業許可は取得したら終わりというわけではありません。役所の監督下に入り、下の表に挙げた建設業に関する事項に変更があった場合は変更の届出をしなければなりません。

まず注意が必要なのは決算の変更届です。建設業許可を取得している業者は、決算が終了した後、4ヶ月以内に決算の変更届を提出しなければならないということになっています。建設業許可の更新の時に、この決算変更届が5期分きちんと提出されているか審査されますので、毎年欠かさず届出ましょう。

次に注意していただきたいのは、取締役の変更です。取締役の変更登記をする前に、その取締役が建設業許可の経営業務管理責任者や専任技術者でないかどうかを確認してください。もし、退任する取締役が建設業許可の経営業務管理責任者や専任技術者であった場合は、その退任する取締役以外の方で、建設業許可の経営業務管理責任者や専任技術者の要件に該当する方を選出し変更しなければなりません。

経営業務管理責任者や専任技術者は建設業許可の要件になっています。つまり、退任する取締役の他に経営業務管理責任者や専任技術者がいなければ、建設業許可は取り消されてしまうわけです。

経営業務管理責任者や専任技術者になるための要件は厳しいですから、取締役の変更登記を行う前に必ず確認しましょう。更新の段階になって「代わりの人がいないぞ!」とならないように注意してください。

建設業許可の取得後の各変更届に必要な書類は以下のようになります。各項目をクリックすると詳細が表示されます。





































































































変更等の事項
様式番号・添付書類

確認資料

提出期限
1.商号の変更 二十二号の二(変更届出書)
・商業登記に関する証明書
印鑑証明書
変更後30日以内
2.営業所の名称・所在地 二十二号の二(変更届出書)
・別表
・商業登記に関する証明書
営業所の確認資料(案内図・写真)
・住民票(個人の場合)
3.営業所の新設(令第3条の使用人・専任技術者の追加も必要) 二十二号の二(変更届出書)
・別表
・商業登記に関する証明書

上記と同じ
4.営業所の廃止(専任技術者の削除も必要) 二十二号の二(変更届出書)
・別表
・十一号(令第3条の使用人の一覧表)
5.営業所の業種追加 二十二号の二(変更届出書)
・別表
6.営業所の業種の廃止 二十二号の二(変更届出書)
・別表
営業所の確認資料(案内図・写真)
・住民票(個人の場合)
7.資本金の変更 二十二号の二(変更届出書)
・十四号(株主調書)
・商業登記に関する証明書
8.役員の就任 二十二号の二(変更届出書)
・別表・六号(誓約書)
・十二号(許可申請者の略歴書)
・商業登記に関する証明書
9.役員の辞任・退任 二十二号の二(変更届出書)
・別表・商業登記に関する証明書
10.役員の氏名の変更 二十二号の二(変更届出書)
・別表・商業登記に関する証明書
11.代表者の変更 二十二号の二(変更届出書)
・別表・商業登記に関する証明書
12.支配人の新任 二十二号の二(変更届出書)
・六号(誓約書)
・十一号(令第3条の使用人の一覧表)
・十三号(令第3条の使用人の略歴書)
・別表・商業登記に関する証明書
13.支配人の退任 二十二号の二(変更届出書)
・商業登記に関する証明書
14.支配人の氏名の変更
二十二号の二(変更届出書)
・商業登記に関する証明書
15.令第3条の使用人の変更 二十二号の二(変更届出書)
・六号(誓約書)
・十一号(令第3条の使用人の一覧表)
・十三号(令第3条の使用人の略歴書)
・商業登記に関する証明書
新任の者については確認資料を参照
変更後2週間以内
16.経営業務管理責任者の変更・追加 二十二号の三(届出書) 新任の者については確認資料を参照
18.経営業務管理責任者の氏名の変更 二十二号の三(届出書)
19.専任技術者の変更 八号(専任技術者証明書)
・技術者の要件を証明するもの(修業証明書・資格認定証明書・実務経験証明書(九号)
・指導監督的実務経験証明書(十号)のうちどれか)
新任の者については確認資料を参照
20.専任技術者の氏名の変更 八号(専任技術者証明書) 氏名の変更について確認できるもの
21.専任技術者の削除 二十二号の三(届出書)
22.国家資格者等・監理技術者の変更 十一号の二(国家資格者・監理技術者一覧表)
・技術者の要件を証明するもの(修業証明書・資格認定証明書・実務経験証明書(九号)
・指導監督的実務経験証明書(十号)のうちどれか)
新任の者については確認資料を参照
23.決算期を経過したとき 別紙8(変更届出書)
・二号又は二号の二(工事経歴書)
・三号(直前三年の各営業年度における工事施行金額)
・法人は十五・十六・十七号(財務諸表)
・個人は十八・十九号(財務諸表)
・営業報告書
・納税証明書
営業年度終了四ヶ月以内