東京都日野市で、アルミサッシを中心とした建具工事業を営む有限会社千葉フロント(代表取締役 千葉 之男様)は、2016年9月にハイク行政書士法人へ建設業許可を依頼し、2017年1月に認可。建設業許可を取得に至った経緯と、ハイク行政書士法人を選んだ理由、手続きで感じたことなどについてお話を伺いました。


■アルミサッシを中心とした建具工事業

― 千葉フロントの業務内容について、教えてください

代表取締役 千葉 之男 様

千葉社長)平成4年に脱サラして始めた、アルミサッシやスチール、ガラス、シャッターの施工会社です。

当初は個人事業主として、今と同じ屋号の「千葉フロント」として事業をしていました。しかし、受注が増えたことで、それまでの「白色申告」では対応できなくなってきた。そこで、地元の商工会に相談したところ、税理士を紹介され「青色申告」に変更。平成8年法人化。現在の「有限会社 千葉フロント」となり、平成23年に息子が入社。近い将来、経営権を譲る予定です。

― 建設業許可が必要になった経緯を教えてください

千葉社長)1物件500万円を超える契約には、「建設業許可」が不可欠です。それまでも、何度か取得を検討したのですが、書類など手続き方法や専門知識が皆無だったこと、そして日々の現場を優先していたことで、なおざりになっていました。

そんなとき、社員である息子が数千万円ほどの物件が舞い込んできそうだということで、ようやく重い腰を上げ、「建設業許可」を取得することにしたのですが、急いでいたので、どこに頼めばいいのか、迷っていました。

― 建設業許可をご自分で取得するお気持ちはありましたか?

千葉社長)いいえ。知識がないこと、そして時間がないこともあり、お金を払ってでも専門家に依頼するべきだと、当初から考えていました。ですから、息子がインターネットで「行政書士」を検索し、最初の行政書士に相談の電話をしたのですが、断られてしまったのです。

■最初の行政書士に依頼したら、断られた

― なぜ、1件目の行政書士に、断られたのですか?

千葉 泰輔 様

 

泰輔様)インターネットで「行政書士 建設業許可」というようなキーワードで検索したのですが、やはり近いところがいいだろうということで、近隣の行政書士に電話をし、見積もりをもらって、いざ手続きという段階になって、「過去5年分の発注書がなければ、取得は難しい」と、断られてしまったのです。

しかし、私どもの業界の慣習として、多くの場合は発注書をやり取りするような仕事ではありません。というのも、実際の施工の段階になっての増減が激しいのです。多くの場合は、追加工事なのですが、その度に発注書を締結するというのは、納品のスピードに影響が出てしまいます。ですから、見積書でやり取りをして、最終的には請求書で一元管理するというのが一般的。ですから、過去5年分の発注書というのは、ないのです。

― 断られたとき、どんなお気持ちでしたか?

泰輔様)途方に暮れましたよね。急ぎで建設業許可が必要なのに、直前になって「発注書がなければ、取れません」と言われても、困ります。それでも諦めきれなかったので、もう一度インターネットで「行政書士 建設業許可」と検索したときに見つけたのが「ハイク行政書士法人」だったのです。そこで、すぐにお電話をして、「発注書がないのですが、建設業許可を取得できますか?」と相談したのです。

いくつかの質問をされて、回答すると電話口の木下さんから「工事実績が客観的に証明できれば、取得できます」と、うれしい回答をいただいたのです。いま思えば、一度断られた段階で、諦めなくて良かったと思っています。

― 行政書士木下さんに伺います。「発注書がなければ取得できない」という考えがある中、どのような証明ができたら、許可につながるのでしょうか?

木下)原則としては、「過去5年分の発注書」が必要ですが、「注文書以外の書面での請負実績が証明できる」ことで、要件は満たせるのです。

つまり、「ほんとうに工事をして、入金された」という【お金の流れ】が証明できれば良いことになります。そこで銀行口座へ入金された証明である通帳等の準備ができれば、立証できるのです。

これは、おそらく「建設業許可申請」の経験数や知識量が大きく関係するものと思います。

― 泰輔様に伺います。東京都内で「建設業許可」を専門にする行政書士はたくさんいます。その中から、なぜ、ハイク行政書士法人に決めたのですか?

泰輔様)木下さんのプロフィール欄にあった「東京都庁での相談員経験」を見て、「東京都庁で相談員をしているくらいの実績があれば、なにか良い案を持っているかもしれない」と思ったからです。相談員も2014年から取り組み、今年で3年目とのこと。実際にお電話口での対応もとても良好で、明確な回答をしてくれました。

木下)建設業許可についていえば、発注書がなかったとしても、いろいろな資料、たとえば通帳や納品実績などが揃っていれば、コツコツ取り組むことで取得は可能です。そのあたりのお話を、いただいたお電話の中でさせていただきましたところ、初回ご訪問のご予約を頂戴することになったのです。

― 初回のお打ち合わせでの木下さんの印象は?

泰輔様)しゃべり方や雰囲気も含め、優しそうな方だなと思いました。また、話しぶりからも、専門家というのは節々に感じ、これなら依頼しても安心できると思いましたね。

打ち合わせでは、取得の条件や準備する書類の説明してくれました。その場で依頼を決め、実務に入っていきました。書類などの実務面については、取締役である母が担当しているので、具体的なお話をしていくことになりました。

■ホームページに「追加報酬なし」と書いてあり、安心して依頼を決めました

― 手続き準備に約4か月(9月から12月まで)、困ったことや大変だったエピソードはありますか?

行政書士 木下 謙一

千葉社長)実務は取締役である家内が担当していましたが、書類関係は創業時よりキレイに保管してありましたので、膨大ではありましたが、苦労は少なかったと聞いています。

許可取得までは、たった4か月でした。素人の予想では、最低でも6ヶ月は掛かると思っていましたから、早くて驚きました。たしかに、書類等のやり取りも手際も良く、スムーズに進んだという印象です。それはひとえに、行政書士の木下さんが難しい内容をわかりやすく、そしてていねいに説明をしてくれたからだと思いますよ。

どういう書類が、なぜ必要かという説明までしてくれたと聞いていますから。ひとつ、あるとすれば、事務所スペースと居住スペースの区分けについてのアドバイスは、大変助かりました。

― 「事務所スペースと居住スペースの区分けについてのアドバイス」とは?

千葉社長)自宅兼事務所というのは、条件面での判断が難しいのです。その点を専門家である行政書士の木下さんに相談しました。

木下)端的に言うと、玄関から「居住スペース」を通らずに「事務所スペース」に行けることが要件になります。当初、ご相談いただいたときには、事務作業などのデスクワークをする場所が、自宅のリビングを通過するような導線になっていました。

そこで、玄関からもっとも近いひと部屋をご用意いただき、そこを「事務所スペース」とすることにしました。幸い、玄関の目の前に個室がありましたから、表札をつけ、「事務所スペース」の写真を添付し、申請しました。

■取得した「建設業許可番号」を名刺に表記したい!

― 建設業許可を取得したことで、千葉フロントの事業はどのように変わるのでしょうか

千葉社長)もちろん、単純に1物件500万円以上の契約が結べるようになります。これは、私どもだけではなく、発注者責任という面でも問われる時代です。取引先への影響も多分にありますから、大きな安心材料になることは間違いないでしょう。

― 建設業許可を取得しました。今後、取り組みたいことは?

千葉社長)名刺ですね!建設業許可の番号を名刺に書きたいと思っていて、まだ差し替えができていません。名刺に記載しておけば、それだけでも信用につながるでしょうし、印象はだいぶ変わると思いますね。新規のお客様には名刺でアピールし、既存のお客様には「建設業許可を取得しました」というご報告をしたいですね。

これまで千葉フロントとしては、一切、営業をしたことがありませんでした。「現場こそが、営業」と考え、日々の現場での成果を上げることだけを考えて取り組んできました。しかし、建設業許可を取得したからには、名刺に営業をしてもらうことも考えなければなりませんね。

― 許可まで、どれくらいの時間がかかりましたか?

次のようなスケジュールで、約4か月で取得できました。

お問合せ 平成28年(2016年) 9月16日
初回訪問 平成28年(2016年) 9月29日
ご依頼 平成28年(2016年) 9月29日
押印 平成28年(2016年) 12月1日
書類申請 平成28年(2016年) 12月13日
許可 平成29年(2017年) 1月6日

― ハイク行政書士法人と担当行政書士の木下さんに、メッセージを!

千葉社長)一連の手続きでは、木下さんに、いろいろとお世話になりました。

建設業許可を取得したことで、不安なく大きな仕事も受注できるようになります。これからの取組みが楽しみですね。今後は、5年後の更新手続きや決算期完了後4ヶ月以内の事業報告などもありますし、近い将来は息子を役員とし、経営を譲ることも視野に入れています。

これからも、木下さんのお力添えをお願いしたいと考えていますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。

※ 取材日時 2017年3月
※ 取材制作:カスタマワイズ