株式会社ゼニス・アドバン 代表取締役 佐藤健治氏と営業 鹿野拓也氏に、塗装工事業として建設業許可を取ろうと考えた理由、申請代行をハイク行政書士法人に依頼した経緯と成果について詳しく伺いました。

■ないものは開発して提供

-ゼニス・アドバンの業務内容を教えてください。


ゼニス・アドバンのWebサイト

私たちは国内・海外の幅広いネットワークを活かし、商業施設などにおける設備・製品選びをトータルプロデュースしてきました。中でもファミリーレストランやコーヒーチェーン、大手スーパーマーケットのフードコートなどのテーブルや椅子といった商業用施設家具の取り扱いが多い会社です。そして、単に納入するだけでなく、例えば少しの段差によるテーブルのガタツキをなんとかできないかというご要望にお応えし、自動調節機能付きテーブルアジャスターを開発し、安価でご提供するなど、新商品の開発にも積極的に取り組んでいます。

東日本大震災が発生したとき、商業施設での落下事故で注目されたものに防炎垂壁があります。従来はガラス板を使用したものがほとんどで、地震時には危険な落下物となりました。そこで、防煙垂壁としての機能を最大限に引き出しつつ、地震時の危険性を排除すべく開発したのが「スモークバリア」です。ガラスと比べて非常に軽量で割れない特殊繊維のため、割れ・飛散がなく、2次災害を防ぐものです。

-設備・製品のプロデュースだけでなく、開発も行うのですね。

そうですね、こういうものがほしいといわれて、あるものは手配しますが、ないものについては、自社並びに大学、専門メーカーとともに開発してご提供しています。

以前、新型インフルエンザの世界的流行が問題になったときには、強力除菌消臭スプレー「PULITO(プリート)」を開発しました。主成分である安定化二酸化塩素は、次亜塩素酸ナトリウム(サラシ粉)などの塩素系の化合物と比較して約2.6倍の除菌力を有し、反応の速さが約3倍です。食中毒の要因となるバクテリアのみならずウイルスにも強い除菌作用があり、2020年の新型コロナウイルス感染拡大に際しては、大手コンビニエンスストア、大手ドラッグストアなどでも取り扱われています。

さらに2021年2月には抗ウイルス対応(ヒト・コロナウイルスを10分以内に99.99%不活性化)を実現した「ウイルス トライク」の発売を始めました。
その他にも、スマホ充電に対応した自立式充電スタンドやスマホ用安心トレーといった製品なども同様に開発してご提供しています。

■抗菌防カビ塗装のニーズが増大

-今回、建設業許可を取得するきっかけとなった「抗菌防カビ塗装」も同様に開発したものですか。


株式会社ゼニス・アドバン 代表取締役 佐藤 健治氏

開発のきっかけは約11年前、大型ショッピングモール内のフードコートに設置されたウォーターガーデン(壁面を流れる水演出)の影響で、開業1年も経たないうちにウォーターガーデン上部と内部に大量のカビが発生しました。さまざまな方法で駆除を試みましたが、室内温度、湿度ともにカビの発生に最適な環境だったため、なにをやってもダメで弊社に依頼がきました。
そのときにメーカーとともに開発したのが防菌坑カビ剤「アピザス」です。アピザスは223種のカビ、147種の細菌、27種の藻類への効果が期待できるものです。

その後、東北地方のスーパーマーケットで、震災の影響でテナントが集らずにオープンが半年遅れたことがあります。営業していなくとも、カビが生えてきて、対策としてボードそのものを張り替えたりしましたが、生える環境がある場所では対策を講じても生えてくることは多々あります。このときも弊社に話しが来ましたので、アピザスとレシピ(使用方法)を送り、現地で塗装してもらったところ、ピタッと止まりました。

-その後、抗菌防カビ塗装のニーズが増えたのですね。

その通りです。いまお話しした案件などで認知が高まり、継続的にご依頼いただけるようになりました。主に施工する場所は魚・肉売場の冷凍ケースやアイスクリーム売場の天井が多く、防炎垂壁の片側に生えていることがほとんどです。ただ、施工する面積はいまお話しした売場が中心ですから、面積は狭く、建設業許可が必要になる500万円以上はありませんでした。

■感染予防の換気でカビの発生が増えた

-なぜ建設業許可を取ろうと考えたのですか。


株式会社ゼニス・アドバン 営業 鹿野 拓也氏

その背景には新型コロナウイルス感染症の感染拡大があります。新型コロナウイルス感染症の予防方法については、皆さんもご存じのように「三密(密集・密閉・密接)」を避ける、外出の際は必ずマスクを着用するなどに加えて、部屋の換気があげられています。

換気は自宅だけでなくさまざまな店舗においても実施されており、弊社のお客様である大手スーパーマーケットではエントランスのドアを常時開放するようになりました。ドアが空いていれば湿気を含んだ暖かい風が入ってきます。そして、店内の寒いところにも暖かい風が入り結露が起きます。するとカビが生えてしまう箇所が以前よりも増えてしまったのです。つまり、施工が必要となる面積が増え、結果として500万円を超えてしまう依頼の相談を受けるようになりました。それに伴い、建設業許可の取得を頼まれました。

-取ろうと考えたのは、今回が初めてですか。

何年か前にも一度取得しようと考えました。ただ、要件を調べてみると10年間の工事実績が必要であることがわかり、10年経ってから取得しようと思いました。
今回、お客様にいわれたとき、あぁ、10年経っているな、それなら取得しようと考えました。

■金額が明示してある安心感

-建設業の許可を取るためにハイク行政書士法人に依頼した経緯をお聞かせください。

ネットで「建設業許可 行政書士」で検索し、上から3番目に出てきたのがハイク行政書士法人でした。トップに表示されたところは、スピード対応みたいなニュアンスでピンときませんでした。ハイク行政書士法人のWebサイトを見ると、金額が10万円と明示してあり、妥当な数字だと思いました。時間をかけて探せば例えば8万円のところがあるかもしれませんが、お客様から早く取得してほしいといわれていましたので、探すことに時間をかけたくないと思いすぐに電話をしました。

-電話での印象はいかがでしたか。


「抗菌防カビ塗装」には3年の保証がつく。写真のように3年経ってもカビは生えていない

西郷さんが電話に出てくれて、少し話した段階でインスピレーションですが「よさそうだな」と思いました。だからすぐに「お願いします」と伝えました。やはり金額が明示してあることが安心感につながっていましたね。いくら取られるかわからないのでは、簡単には頼めません。

電話では、建設業許可は取れると思うけれど、どの業種で取るかが重要だといわれました。私自身、内装工事業なのか、塗装工事業なのかの迷いがありました。西郷さんから「業種を確認するために、工事の事例と伝票を3年各3件見せてほしい」といわれて、電話の3日後に対面での打ち合わせを行いました。

-実際に西郷さんと対面で打ち合わせての印象はいかがでしたか。

工事の事例と伝票で確認してもらい、塗装工事業での建設業許可が最適だとアドバイスをいただきました。西郷さんは塗装工事業の事情にも詳しく、塗装工事業の場合は外壁の塗装がメインで、内装の塗装を行っているところがほとんどないこともご存じでした。ましてや防カビ塗装を掲げているところは塗装会社のWebサイトを見ても見当らないことも承知していました。プロは違うな、と思いましたね。

-資料の用意はスムーズに行えましたか。

西郷さんから的確な指示をいただき、こちらの事情を鑑みて書類が揃えば数日で申請書類を作成しますとおっしゃってくれました。そこて総務と経理に指示を出して資料の準備を進めたところ、1日半程度で書類を揃えることができました。会社設立当初から会計ソフトで管理していたことも、資料準備のやりやすさにつながったと思います。

■行政書士を必要としている仲間にはぜひ紹介したい

-令和3年4月15日に建設業許可が下りました。お客様の反応などはいかがですか。

お客様に報告すると、とても好意的な反応が返ってきました。店舗の外壁など、いままでは金額が500万円以上のために対応できなかった部分にも対応できるようになります。そして新店建設に際しても、建設業許可を取得しましたので、ゼネコンの下請けとして入ることができます。新店では最初から予防的に防カビ塗装をしておくことで、店内が清潔に保たれます。

とはいえ、現在施工している防カビ塗装は2020年にカビが生えてしまったところの対応です。今後、新たにカビが生えるところも出てくると考えると、500万円以上の現場はたくさんありますね。

また、今後はWebサイトなどでも塗装工事業の建設業許可を謳っていきますので、差別化にもつながっていくと考えています。

-ハイク行政書士法人への評価と今後の期待についてお聞かせください。

たいへん早く建設業許可を取得できましたので、これ以後、行政書士に関連する業務はすべてハイク行政書士法人に依頼するよう社内に話しています。また、最近は自営業として独立する仲間が増えています。そうした仲間が行政書士を必要としているときには、ぜひ紹介したいと思います。

──ゼニス・アドバン様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。


右はハイク行政書士法人の西郷 敬
◎株式会社ゼニス・アドバン
ホームページ http://www.zenith-advan.com
※ 取材日時 2021年5月13日
※ 取材制作:カスタマワイズ