要件を満たしていれば、商社でも建設業許可を受けることは可能です
もともと機械や設備などの商社として創業した会社が、顧客からの要望や業務の拡大戦略の中で、その機械や設備の設置まで行うようになっている場合や、商社が機械や設備などの受注をする場合に工事まで含めて受注し、工事の部分だけ下請業者に出しているようなケースがあります。これらの場合、建設業に該当し、建設業許可が必要なことがあります。
建設業者という認識はなくても・・・
機械や設備の設置工事を行っている場合はもちろんですが、実際は工事を行っていなくても、工事も含めて受注しているような場合は建設業許可が必要となります。ただ、もともとが商社ですと、建設業許可が必要だと認識していなかったり、そもそも建設業許可自体を知らないということもあるようです。
顧客から「建設業許可は受けているの?」と指摘され、あわてて取得しなければとご相談いただくことも多くあります。
建設業許可を受けることができるのかという質問への答えは、要件を満たしていれば可能です、ということになります。商社であれ、メーカーであれ、経営業務の管理責任者がいて、専任技術者がいて、資産の要件を満たしていれば、建設業許可を受けることは可能だからです。
建設業を請負ってきた証明が難しいこともある
建設業許可を受けることは可能ですが、許可を受けるためには様々な資料などを用意しなければなりません。商社の場合だと、実際に自社で工事を請負っていたことの証明が難しいケースが多くあります。
工事を請負ってきたことの証明として、契約書や注文書などを提示する必要があるのですが、その契約書や注文書に工事を請け負ってきたことの記載が無かったり、そもそも契約書や注文書などがなく、納品書だけが手元にあるという状態だったりすることも多いです。こうした場合だと、証明が難しくなるので、建設業許可を受けるためにはハードルが少し高くなるかもしれません。