専任技術者は原則として主任技術者になることはできません

現場専任の例外規定

専任技術者は営業所に常駐して業務に専念しなければならないとされており、原則として現場に出ることはできません。ただし、例外もあります

技術者の専任性が求められない工事であって、以下の場合は兼務することができるとされています。

  1. 当該営業所で契約締結した建設工事である場合
  2. 当該営業所が職務を適正に遂行できる程度近接した工事現場である場合
  3. 当該営業所と常時連絡が取れる状態にあって、所属建設業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある場合

「ある程度近接した工事現場」とは?

ここで疑問になるのは「ある程度近接した工事現場」という部分です。あいまいな表現でよくわかりません。各役所でも扱いは統一されておらず、「常識の範囲内」であったり「2時間圏内」であったり、様々な解釈があるようです。そこでまずは皆様の会社の所在地を管轄する都道府県庁や土木事務所に確認を取ってみるのがいいと思います。

また、法令で具体的なことを定めていない以上、会社で決めて運用をしていくことも重要になると思います。会社から30キロ圏内とか、2時間圏内を近接した工事現場とするというようなルールを決めて運用していくといいでしょう。

小さな会社などで、技術者が少ない場合などは、専任技術者が営業所にいては現場が回らないということもあると思います。その場合は、上記を参考にして技術者を配置なさってください。

配置技術者の専任性が求められる工事

なお、配置技術者の専任性が求められる工事については令和7年2月1日に条件が緩和されています。公共性の高い工事(個人住宅の工事以外のほとんどの工事)で、これまで4,000万円(建築一式は8,000万円)だったものが、4,500万円(建築一式は9,000万円)となっています。

この公共性の高い工事と特定建設業でなければ請け負えない工事については配置技術者は現場専任でなければならないので、どのような工事であっても専任技術者が配置技術者になることはできません。

特定建設業の金額も改正されました

ちなみに特定建設業が必要な工事についても令和7年2月1日から改正されており、元請けとして工事を請負い、下請けに出す金額が4,500万円以上(建築一式は7,000万円)の場合に特定建設業が必要とされていたのが、下請けに出す金額が5,000万円(建築一式は8,000万円)となっています。

技術者の不足を受けての要件緩和という側面があるようです。であれば、専任技術者であってももう少し自由に現場に出られるようにしてもいいように思います。

専任技術者が配置技術者になれる例外については平成15年に監理技術者マニュアルに定められたようです。当時と比べると、スマホやインターネットの普及により、データや写真などのやり取りも簡単になっています。外に出ていても十分に仕事ができる時代ですので、専任技術者が営業所にいなければならないという考え方は少し時代遅れなのではないでしょうか。

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