建設業許可を取得していなくても、建設業を営んでいる会社はたくさんあります。ただし、許可を取得していない会社には制限があります。詳細は後述しますが、建設業許可を受けていないと大きな工事を請け負うことができないのです。
家を建てたり、道路工事をしたり、ダムや橋をかけたりと、建設業者が従事する業務は私たちの安全にかかわってきます。そこで、一定規模以上の工事は制限をかけ、許可を受けていないと請け負うことができないように定めたのです。これが建設業許可です。
建設業許可を受けるためにはある程度の経営経験がある方や資格を保有している方、実務経験のある方が常勤で在籍していることや、資産の要件などの基準を満たしていなければなりません。
こうした基準を満たす業者に許可を与えることで安全性を担保しているのです。
建設業許可を受けていなければ請け負うことのできない工事は、元請、下請を問わず、一件の請負代金が消費税込みで500万円以上(建築一式工事については税込み1,500万円以上)の工事です。こうした工事を行う場合は、建設業許可を受けなければなりません。
一件の請負代金が500万円未満の工事ならば、軽微な工事とされるため建設業許可は必要ありません。ただし、今後、500万円以上の建設工事をおこなう予定がある場合、業務の拡大をしていきたい場合などは建設業許可を取得しておいたほうがよいでしょう。
最近では、下請として工事を受注するために、元請業者から建設業許可を取得するようにと言われるケースも多いようです。建設業許可は要件を満たしていても、許可申請から許可が下りるまで1ヶ月~1ヵ月半はかかります。
「建設業許可を受けるように」と言われてから準備をしたのでは手遅れになることもあるかもしれません。「うちは請負代金500万円未満の工事しかやらないよ」というのではなく、いざと言う時のためにも、建設業許可は受けておきたいものです。
建設業許可が必要なケース
投稿日:2005年10月15日 │ 最終更新日:2016年04月28日