監理技術者証で専任技術者の証明は可能です

平成26年6月4日に建設業法が改正され公布されました。それに合わせて、建設業法の施行規則も改正されています。その中に、専任技術者の利便性の向上ということで、監理技術者証の写しでも、専任技術者の証明ができることが明記されました。

国土交通省からの発表では以下のようになっています。

許可申請者の利便性の向上を図るため、一般建設業又は特定建設業の許可に際し必要な営業所専任技術者の要件を満たすことを証することができる書類として、監理技術者資格者証の写しを追加する。

施行規則の第3条と第13条にしっかり記載もされています。

これまでは実務経験で監理技術者になっている人であっても、建設業許可の申請の際には改めて実務経験期間の証明をしなければならず、2度のチェックを受ける必要があったのですが、今回の施行規則の改正で監理技術者証だけでOKとなっています。

例えば東京都では、10年の実務経験を証明するのに、建設業許可のない期間は期間通年分の契約書、注文書、請求書、通帳などが求められており、証明するのに苦労するケースがあります。また、指導監督的実務経験についても2年以上の経験を証明するため、契約書などを提示しなければならず、難しいことがありました。特に、すでに退職してしまっているような場合は、資料を借りることができず、申請断念しなければならないケースもあったのです。

現在は、監理技術者証があれば、それだけで要件を満たすことができるので、申請の手間は大きく省くことができる可能性があります。

ちなみに、東京都では監理技術者証の期限が切れていたり、所属会社が変わっていても専任技術者の要件を満たすことができるとしています。過去の経験を証明して監理技術者になっているわけですから、監理技術者の期限が切れていたとしても、過去の事実は変わらないという判断です。

専任技術者の実務経験を証明するのが難しくて建設業許可を断念していた場合や、指導監督的実務経験のハードルが高いという場合、管理技術者証の取得を目指すというのも一つのプランになってくるかもしれません。

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